気軽に始めるイラスト!楽しもう~

kigarunieo.exblog.jp
ブログトップ
b0314689_22082026.jpeg
事務所へ着くまでにおおよそのバートの経緯を説明して応接スペースに落ち着くと、マークは感心して「そりゃあ、連れ去ったことは本当にいけないことだが、不思議なことがあるもんだなぁ。帰ってくる?そんなこと、あるか?中々ないぞ。」しみじみつぶやいた。続けて、「その母親は、よくアレックスをこのサーカスに入れようと思ったものだな。本当に手放したくなければ、絶対にここへはよこさないだろうに。」ケイトがうなづき、「私も、そう思います。私の中にあの人を許せない気持ちは当然あるのですが、それよりもアレックスを返してくれたことに、心を向けようと思っています。」「ケイト、・・・そうだな。これからいっぱい世話を焼いてやりなさい。」「はい、そうします。」優しい表情でマークの言葉に応えた。
マークが今度はジムの方に向いて「ところで、さっきのうかないお前の顔の訳を聞かせてもらおうか。歩きながらあちこち見た感じでは、掃除も行き届いて、動物たちもみんな元気そうだし、道具もきれいに手入れしてある。何があるっていうんだ。」ジムが一度うつむいてから顔を上げて「すぐにわかることですから、率直に言いますが、今うちは資金繰りがよくありません。何とか良い方策はないものかと探っている最中です。」「で、見通しはある程度は立ってるのか。」「いえ・・・。まだ。」ため息をついたマークが「おまえ一人のせいではないのはわかっている。行く街街でのあたりはずれもあるし、興行期間中の天候なんかも、大きなファクターになることもある。他の大きなイベント、スポーツなんかもな。常に一定の客を呼び込むことの難しさはよくわかる。が、理由、原因はどうあれ、現在のそういう状況はよろしくない。団員たちは家族だ。その家族が路頭に迷うようなことがあってはならない。」ジムは唇を噛み締め神妙な顔で「はい・・・。」しばしの沈黙を破るように、「入っていいですか?」ドアの外からバートの声がした。「入って。」ケイトが返事をするとバートが入ってきて「ソフィアが事務所へ行けって言うから・・。何かご用ですか?」マークが立ち上がりバートに近づいて「まさか、アレックス・・・なのか?魔法みたいだな。こんなだったのが、これか?」マークが赤ん坊サイズのジェスチャーをしてから本人を指差す。「は?あ、え?あの・・・。」ことが飲み込めずジムとケイトを見るとジムが「私の父のマークと姉のローズだ。おまえの祖父と叔母ということになる。」バートは驚いた様子をしてから深呼吸をして「初めまして。お祖父様、叔母様。なんと言って良いのか・・・僕が、その、アレックスです。」戸惑いつつゆっくり挨拶したバートにマークは「会えて本当に嬉しいよ。」両腕を広げ「抱きしめてもいいかな?やっと会えた私の可愛い大切な孫だ。」涙目の明るい笑みで言うと、「はい・・・。もちろんです。僕もお祖父様にお会いできて嬉しいです。とてもすごい方と伺っていたので。」抱きしめていたバートの事を離すとマークは目をパチパチして「おれがすごいって?」吹き出して笑って「誰がそんなことを?」「ああ、お祖父様を知る大先輩はそうおっしゃいます。」「そうか。たまたま良い評判でよかったよ。そう、大したことはないさ。」二人を見ていたジムが急に声を上げ、「そうだ、お父さん、今のこの状況の打開策をバートに手伝ってもらいたいと思ってるんです。」「バート?誰だ。それは。」「お祖父様、僕です。バートっていうのは。」「お前か?アレックス。」すっとんきょうな声を上げたマークに、緊張した様子のジムが焦った話しぶりで「そうでした、お父さん。アレックスを育てていた両親がつけた名前がバートといいます。」「なるほど。そういうことか。お前はそれが呼ばれ慣れてるわけだ。」「まあ、そうですが、アレックスと呼んでいただいても構いません。」笑みを浮かべて清々しくそういうバートを見てジムの涙腺が緩む。マークは「わかった。うちの孫としての名には慣れて欲しいが、それはおいおい。とりあえず、バートでいいさ。とことで、バート、お前はこの話、聞いていたのか?」「いいえ。全然。今聞いて驚いています。でも、実は色々と思うところがあったので、良い機会なのでご相談できたらと思います。」やり取りをずっと聞いていたローズが感心した様子で「アレックス、あ、バートくんね。ジムの若い時とはかなり、違うわね。あなたお勉強できるでしょう?」学校の先生らしい質問をするとバートが答えるよりも先にジムが「サーカスをやらせておくのが勿体無いくらい、頭脳明晰だ。」ローズが頷いて「やっぱりね〜。でもサーカスをやらせておくのは勿体無い、は、無いんじゃないの?」苦笑いした。

# by kigaruni_eokaku | 2019-02-15 22:39 | 物語 | Comments(0)
かなり長いこと、手をつけていなかった場所を、数日かけて少しずつ片付けている。もはや終活に近い?!(苦笑)しかし、捨てにくい物が多くてまいってしまう。日記、手紙の類がランキング第1位でしょうか。小学生の頃から日記をつけていた。毎日ではないけど。中学生時代は、文房具屋さんがどこも一番華やかだった時代で、日記帳もステキなのがいっぱいあって、ちゃんとしたやつに書いていた。今、それがアダになってる。大変捨てにくい。焼却炉で燃やしたい。(苦笑)最近でも懲りずに日記をつけてるけど、100均のノートに書いている。すぐ燃えそうな(笑)。
ふと日記はなぜつけるのだろうと自問した。嫌なことを吐き出して整理して、程よく忘れるためと、良いことを思い出してまた喜んで、忘れないため、かな。と思いました。
しかし今となっては、学生時代とかそのあとの比較的若い頃の悩みも、幸福も、今脳みそに残ってあるぶんでも充分かなと思う。だからもう恐ろしく古い日記は要らないが、どうやって捨てようと悩む。他人が読んでも全くつまらないけど、まんまドサドサは捨てにくい。あー、風呂の薪にしてしまえたらどんなにいいだろう。子どもの時描いた下手くそな漫画やイラストはビリビリして捨てました(笑)。
無駄にたくさん出てきて、昔から絵ばっかり描いていたんだなーと思いました。

# by kigaruni_eokaku | 2019-02-13 19:20 | いろいろ | Comments(0)
b0314689_22562453.jpg今朝はとても強いちょっとタチの悪い降りかたの雪でした。バイクで走っていたら、雪が襲い掛かるような。目の前が雪のCGみたいで、すごかった。珍しい感覚でしたが、久しぶりに怖かった。息をすると曇ってすぐ前が見えなくなるから、シールド開けていたら顔にかかるし、しけってない雪だから、鼻にはいったら意外に溶けなくて、一瞬えっ!?ってなるような。閉めたら積もる。
みなさまの地域はいかがでしたか。雪はお家から、降ってる♪降ってる♪と見ているのが一番です。

# by kigaruni_eokaku | 2019-02-11 23:07 | いろいろ | Comments(0)
「えー!?グランパ?」外で練習をしていたソフィアがびっくりして大声を出す。「ソフィアか?大きくなったな〜。」グレーの髪の、声がやたら大きい明るい老人が荷物をおくと、ソフィアを抱きしめた。ジムの父、ソフィアの祖父、マーク・ポートランス。「どうしたの?グランパ。急に。前に来たのって私が小学校くらいだったよね?ろくに連絡もくれないから、みんな心配してたのよ。私のハガキ、ちゃんと届いてる?」「ああ、ちゃんと届いてる、届いてる。ありがとうな。エリーズもお前のハガキを楽しみにしてるよ。お前はほんとに律儀だなぁ。」「あ、そうよ、グランマは?」「エリーズは、今、ちょっと腰の具合が良くなくてな。長旅はきついから、また次にってな。かわりに・・・。」後ろから入って来たのは、ジムの姉、ローズ。「お父さん、お土産持って来すぎよ〜。あー重たい。ソフィア、手伝って。」少しふくよかな、朗らかな女性「ローズおばさん!お久しぶりです。持ちますね。」ソフィアが、荷物をいくつか受け取って持つ。「ありがとう。」マークは呑気な調子で、「ロビンとエールに会いたいな〜。」特に可愛がっていた馬の名前を言うと、ローズが「お父さん、馬より、孫でしょう!来る途中もずっとよ。動物達のこと。」「孫、もちろんそうさ。けど、あいつらにもご無沙汰だからな。」ソフィアがローズの言葉に、二人がバートに会いに来たのだと気付いた。「おばさん、もしかして、今日来たのって・・・。」「そうよ、アレックスが見つかったんでしょう?ジムから一報をもらった時は、全く信じられなくて。早く会いに来たかったけど、学校があるから、すぐに来れなくて。」ローズは、中学校の先生をしている。マークが、「お前もジムとサーカスに居ればよかったんだ。」ぼやき口調。「お父さん!今更何言ってるの。サーカスに生まれたからってみんながみんななりたくなるわけじゃないし、そもそも私は子供の頃から運動音痴なんだから、無理だったでしょう?それより、早くジムとケイト、それにアレックスに会いに行きましょう。ソフィア、案内してちょうだい。」歩き出そうとするローズにソフィアが「あの、それが・・・。今、その“アレックス”は外出していて。まずは父さんと母さんと話してもらえますか。」マークが二人の間にひょいと首を突っ込み、「なんだ、出掛けてるのか。残念だなー。」「だって、グランパ、連絡せずに急に来るんだもん。居なさいって言えないじゃない。」「そら、そうか。けど、おれはビックリさせるのが楽しいんだ。じゃ、ジム達のとこに行くか。」と、3人が歩き出そうとしたらちょうどジムが通りがかり、「ソフィア、どうした。ん?あれ?お父さん!?それにローズも!?」驚いて駆け寄る。マークがジムに「元気にしてたか。ところでお前、ちゃんとやってるか?」「あ、ああ。やってますよ。ケイト、呼んできます。」苦虫を潰したような顔をして返答した後、事務所の方へ歩いて行った。マークがソフィアに小声で「ジムはああ言ってるが、なにかあるんだろ。そんな顔だ。あれは。」ソフィアは黙ってうなづいて「詳しい事は父さんと母さんに聞いて。私が言うことじゃないし・・・。じゃ、父さん達もうすぐ来るだろうから、練習戻るね。荷物は事務所に置いておくわ。」「おう、ありがとうな。頑張れよ。」程なくケイトを連れてジムが戻ってきた。「お義父さん、お元気でしたか?お久しぶりです。お義母さんもお変わりありませんか。」「ああ、今は腰の調子が悪いから今日は来れなかったんだが、元気にしとるよ。」「そうですか。お大事になさってください。ローズ姉さんもわざわざ遠路おいで頂いて。ありがとうございます。」ケイトがそっとハグをする。「ケイト、アレックスが見つかって、良かったわね・・・。本当に・・・。」涙声になる。「ありがとうございます・・・。あの子は姉さんの所にいて、育ててくださっていて、元気で暮らしていると・・そう、思うようにして心の支えにして来ました。」ケイトも涙が溢れる。「ケイト・・、よく頑張ったわ、あなた。ディアナとソフィアも立派にサーカスの演技者として育て上げた。ありがとう。辛い中でもずっと弟を支えてくれて。」「私こそ、ジムに、助けてもらってばかりですから。」「そんなこと。ジムはあなたに心から感謝してるわよ。アレックスは今出かけてるんですって?」「ええ、その・・・。」ケイトは育ての親のジョージがちょうど昨夜から来ていて先ほどまでここにいたことやこれまでの“アレックス”に起こった事情を説明するために、二人を事務所の応接スペースへとうながした。
# by kigaruni_eokaku | 2019-02-10 21:34 | 物語 | Comments(0)

慣れというのは。

b0314689_22163222.jpeg
こんにちは。インフルエンザの流行で、マスクをして外出するようになりました。最初は、年末にインフルエンザじゃなかったけど、風邪引いて身体も財布もしんどかったので、もう絶対かかりたくないから仕方なくしてました。けど、これが、慣れたら顔があたたかい。どちらかと言うと年中鼻水が出やすい自分には、たとえ鼻水出てても他人にバレない。おー!なんと。いいじゃないか。
だが、今朝は、あれ?マスクの袋、どこ置いたっけ?で、見つけられず、なしで出たら、うわっ!( ゚д゚)寒っ!それまで感じなかった寒さをヒシヒシと感じました。
顔も目しか出さないのに慣れてしまって、なんとなく、顔全部出てる、と不思議な感じ。(苦笑)
早くインフルエンザの流行の時期が終わってほしいです。
しかし、マスクしても見えてる目だけで美しい人が、仕事関係で2人いる。職業柄、部署柄?マスク着用されてる方ですが、めっちゃ美人に違いないと思っています。私的には背景にキラキラが飛んでます。一人はマスク無しもお見受けしたけどやはり綺麗な方だった。うらやましいわぁ。(笑)

# by kigaruni_eokaku | 2019-02-09 14:54 | いろいろ | Comments(0)
翌朝、食事を終えたジョージの所に、ジムの妻、ケイトがやって来て、穏やかな笑みで会釈をした。「昨夜、主人からあなたのお話を聞きました。私も同席しようかと思いましたが、・・・私の気持ちは主人と同じなので、主人に任せました。」ジョージは恐縮して立ち上がって「奥様・・・。誠に申し訳ありません。申し訳、ありません・・・。」深々と頭を下げた。ケイトはジョージの手を取り、「どうぞ、お座りになってください。フォックスさん。主人に心からの謝罪をしてくださったのも聞いています。ですから、もうおっしゃらないでください。ぜひ、今日はサーカスを楽しんでくださいね。」「奥様、あの、バートがこちらでお世話になったこと、本当に良くしていただいて、感謝しています。あの子は、あなた方が、実の両親であるとわかる前から、心から尊敬していて、大好きでした。これからもっと、ずっとあなた方を大切にしてくれることと思います。どうか、息子をよろしくお願いします。」再び深く頭を下げるジョージに、ケイトは少し首を傾けてまゆを下げて微笑んでから、「それは、フォックスさんも同じですよ。じゃあ、私、準備のお手伝いがありますからそろそろ失礼しますね。これ、今日のチケットです。」そう言って、エプロンのポケットから出して、ジョージに渡すと、今度はすっきりとした笑顔で去って行った。
昼になり、いよいよお客さんも集まり始め、楽しい音楽もいつものように流れ始めていた。バックヤードのバートが、ダンとケビンと最終的な打ち合わせをしている姿にジョージが気付いて見入る。テキパキと真剣な様子に自分の息子の成長ぶりを眩しく思い、本番の成功を心から祈った。
ショータイムが開幕!ジョージは他の客と同様にそれぞれのプログラムを楽しみ、拍手や手拍子をした。バートも難しい技を父親の前で次々に披露して、見事に成功させると、客席から大きな拍手が沸き上がり、ジョージはお客さんの拍手に包まれて笑顔でいる息子を見て、その盛り上がりに感無量だった。団員みんなの華々しい演技にも酔いしれ、あっという間に夢のような時間は終わった。団長の計らいで、母親のメアリーの時と同じように、バートは駅までジョージを送っていた。「バート、素晴らしかった。おまえ、有言実行だな。本当にサーカスの人になった。子供の頃言っていた通りだ。」「ありがとう。ちょっと緊張した。でもこの緊張感が、また、いいんだなー。」バートは幸せそうにニコニコしている。ジョージも同じように笑い、頷きながらバートの話を聞いていた。「あ、そうだ、バート、少し考えていたのだけどね、うちの会社、もうすぐテーマパークのマスコットランドの協賛、出資の契約が終わるんだ。専務が次はどうしようかと思案していた。今のところ、やはり何か親子で楽しめる施設の候補を上げているようだから、ワンダーランドサーカスも手を挙げてみてもいいんじゃないかと思ってな。どうだ。」話を聞いたバートが目を丸くして「父さん!それ、いいね。でもまだうちうちの話でしょう?勝手に営業かけるわけには行かないし・・・。とにかく、会社の父さんの部署宛てにチケットを送るから、何気なく、息子がここにいるんですよ、見てみませんかとかなんとか言って担当の人にサーカスを見てくれるようにまずは丸め込んでよ。それで、担当者が気に入ってくれたら、いざ、吟味ってなった時に話が良い方向に進みやすいかも知れないしね。団長にも言ってみるし。」ジョージは、くるくると考えを巡らせ、行動する先を考えているバートを頼もしく見ていた。
その頃、サーカスでは、久しぶりの来客がジムとケイトを驚かせていた。

# by kigaruni_eokaku | 2019-02-05 18:09 | 物語 | Comments(0)

イケメンはイケメンでも

職場で、いっぱい余ってるからあげる、とクリアファイルを頂いた。付いていた絵柄は、アニメチックなイケメンだった。うーん。イケメンはイケメンでも、何かのアニメのキャラ。スヌーピーやらリラックマとは違い、置いていたらどーも視線を感じる。(苦笑)
ひっくり返して置いている。
自分でもマンガなイラストを描いていて、自分なりに納得行った絵、行かない絵、出来てしまいますが、やっぱこんな風に、視線感じるわ〜ってくらいのイケメンアピールは重要なのかもしれないと、ひっくり返してある彼をたまに表側にする。(^◇^;)(笑)

# by kigaruni_eokaku | 2019-02-05 11:05 | いろいろ | Comments(0)

節分。

こんばんは。今日は節分。恵方巻きは召し上がりましたか?
私は食べましたが、適当に切って食べました。それは丸かぶりではないからダメじゃん?でも、べつにれいけんあらたか?でなくても構わないので(苦笑)。
お腹減ってましたし、まんまだと食べにくいし。丁度自分がいつも食べる時に向いてる方角が、今年の向きくらいだしね。 果てし無く、アバウト。
太巻きでなく、ねぎマグロの中巻き。最近のお気に入りであります。マグロはなんか元気出る気がして。
どうか、明日、今日より元気でありますよーに。

# by kigaruni_eokaku | 2019-02-03 22:48 | いろいろ | Comments(0)
b0314689_21260791.jpeg
その夜、バートの部屋に泊まったジョージにバートは「団長とじっくり話せた?」明るくそう言う。「あ、ああ。本当に、こんな寛大なことで、良いのだろうかと申し訳なくなるくらいに良い方だ。」ジョージはバートがいれてくれたコーヒーをすする。「ジムは僕の件とは関係なく、色々な経験をしているみたいだから、物の見方というか、なんか懐が深いというか、あったかいよね。僕は会ったことないけど、ジムのお父さん、前の団長さんは今、南の島にいるらしいんだけど、随分変わってて、やさしくて面白い人だったんだって。でも、ジムにはすごく厳しかったんだって。」「そうなのか・・・。団長さんのお父さん、ということは・・・、お前の本当のお祖父さんってことだな。」「そうなるね。」バートもコーヒーを入れ、ジョージの近くに椅子を引っ張って来て座る。「きっと、そのお祖父様も、お前のことを知ったら、おまえに会いたいだろうな・・。」「そうかな、だったら、嬉しいけど。なんでもできる不思議な人だったんだって。団で一番年長のサニーが言っていたよ。会えたら、何か教わりたいな。」「サーカスの申し子みたいな人だったんだな。」「だよね。僕なんか、1つの技を納得行くようにできるまで中々だもん。」「そうだ、バート、母さんからちょっと聞いたんだが、ワンダーランドサーカス、資金繰りがあまり良くないって本当か。」「うん・・・。残念ながら、ほんと。及ばずながら、僕も何か良い手立てはないか、考えてるんだけど・・・。チケットの売り方とか、宣伝方法、興行場所、改善すべき点は色々あると思うんだけど、現状を打破できるような決定打にはまだ思い当たらないんだ。」ジョージは優しさを含んだ寂しげな笑みでバートの話を聞いていた。「すっかりサーカスの子だな。それに、大人になった。うまいコーヒーも淹れられるようになった。」「えっ?そう?コーヒーはね、ジェットと、あ、ジェットは、虎だよ。そのジェットとパフォーマンスをしている、ブライアンからコーヒーメーカーを借りて、今夜はいれたからね。僕はいつもインスタントだよ。」バートが笑う。「私のためにか?」ハッとした表情でジョージがバートを見た。「うん。父さん、コーヒー、好きでしょう?」にこやかにそう言う。ジョージがコーヒーのカップをテーブルに置いて、「なぁ、バート、大丈夫か?無理しなくていいんだぞ。母さんや、私を怒って罵っても構わない。納得の行かない憤りをぶつけて責めていい。おまえが一番辛い思いをしてるんだから。我慢するな。良い子になんかならなくていい。」父の切実な訴えに、ゆっくりと首を横に動かして「父さん、僕は・・・、ちゃんと幸せだから・・・。そんな事、しなくていい。そりゃ、初めて母さんから話を聞いた時は母さんにきつく当たってしまったかもしれないけど・・・。それは、赤ん坊で何も分からなかった僕じゃなくて、僕がいなくなった時のジムとケイトがひどく辛かったろうと思ったから。でも・・・、本当の自分の子供を失った母さんも辛かったし、ずっと、自分を責めて生きて来たんだって思った。僕がワンダーランドサーカスに入るのを許してくれた時から、きっと覚悟をきめていたんだよね。いや、もしかしたら、サーカスが大好きだって僕が言い出した頃にはそう思っていたかも知れない。自分の罪と向き合って償う覚悟をしていたんだ。母さんは、最後まで嘘をつきとおすつもりはなかったんだ。団長たちにも僕にも。だけど、僕はこの事で、もうこれから先、誰も傷ついてほしくない。僕は・・・大丈夫だから。僕には、僕を理解しようとして励ましてくれる仲間も友人もいる。ジムとケイトも。それに父さんと母さんもいるんだから。・・ありがとう。父さん・・・。」バートはジョージを抱きしめて、「心配してくれて、本当に、ありがとう。育ててくれてありがとう。いっぱい色んなことを教えてくれてありがとう・・。泣かないつもりだったけど・・・」泣き笑いで唇をかみしめるバートにジョージが「いくらでも泣けばいい。ああ。」ジョージは、バートの思いを感じながら、月日をあけて仕事から自宅に戻った時の幼いバートを思い出していた。
# by kigaruni_eokaku | 2019-01-30 22:57 | 物語 | Comments(0)

無事に食事にありつく。

昨夜は、ゴジラ対モスラならぬ、空腹対睡魔の対決、睡魔が勝って、よく眠れました。
親知らずの時みたいに、綿を外すと血がダラーなんてやだから、はめたまま寝たとセンセに言ったら、逆にそれちょっと危なかったよ、と言われました(^◇^;)。どうもなくてよかった(^◇^;)。
無事に血が止まり、朝ごはん食べましたけど、ビビりながら食べたから、量がたりなく、すでにグーグー。お昼が待ちどおしい。はー。何もない日常というのは、不満を感じたり、更に何か良いことを望んだりしてしまいがちですが、実は大変幸せであると、こういうことがあると実感しますね。


# by kigaruni_eokaku | 2019-01-29 11:52 | いろいろ | Comments(0)

自作のイラスト・物語、手作り品の紹介など。


by kigaruni_eokaku