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2018年 09月 16日 ( 2 )

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こんにちは。突然ですが、前にイラスト教室をさせて頂いていた、ロコロナギャラリーさんで、2人展をすることになりました、の記事を編集していたら、ここより後ろの文章が消えた。かなしい。
てなわけで、もとい。
[2人展のごあんない]
展示期間は9/18(火)〜9/23(日・祝)
場所 ロコロナギャラリー Aスペース
OPENーCLOSE
火水金土曜日 12〜19時
日曜日12時〜17時
私の方は、過去作品、最近のブログの物語の挿絵用イラストの原画などをご覧いただけます。
やっちゃんはとても魅力的な、センス抜群のキャラクターです。ぜひギャラリーにお越しいただいて、ほっこりお楽しみください。

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by kigaruni_eokaku | 2018-09-16 15:16 | いろいろ | Comments(2)
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ミカエルのお父さんからの素敵なお土産を手に、バートは母の待つ家に着いた。「ただいま!」久しぶりの息子の声に「バート!え?どうしたの。」母親は驚いて、家事の手を止めて、玄関に慌てて出て来た。「今日は休みなんだ。今の興行場所ならここまで帰れる距離だから、帰らせてもらったんだよ。母さん、元気だった?父さんも。」「ああ、ああ、私たちは元気よ。あんたこそ、サーカスの皆さんに迷惑をかけたりしてないでしょうね。」「うん多分ね。」バートはいたずらっ子のような表情をして「あ、母さん、これ、お土産。って僕が買ったんじゃなくて、頂いたんだけどね。」バートが箱を差し出すと「あら。珍しいわね。お土産なんて。」母親は嬉しそうに箱を受け取り、開けて中身を見た途端にその明るい表情が一変して、真顔になった。箱とガラス細工を持つ手はかすかに震えているように見える。「どうしたの?母さん?きれいすぎてびっくり?僕のセンスじゃないから。あ、それね、オルゴールになってるんだよ。ガラスのとこ、回してみて。」「あ、あぁ・・・。」母親はガラスの所をそうっと回して溢れて来たその曲を聴きながら、さらにその表情がこわばる。さすがに心配になって来てバートが支えて「母さん、大丈夫?急に具合悪くなった?横になる?」「いいえ、大丈夫よ。ありがとう。」とりつくろうように笑顔を見せて静かな低い声で「バート、これを、どこで・・・?」母親は椅子に腰を下ろし、そう尋ねた。バートはミカエルのキャンディーの話、若い頃の団長と、ミカエルのお父さんの話など、今日の出来事を話した。「そうだったの・・・。ありがとう。」立ち上がってバートを抱きしめた。「母さん・・・。だから、僕は買ったわけじゃないし。大げさだよ。」笑って母親から離れ、「あ、父さんは?今年はいつ頃帰れそう?」弾んだ声でバートが言うと「今年は次は初雪が降る頃には帰って来るわ。」バートの父親は工場の機械のメンテナンスの仕事をしている。あちこちの地方や国をまわり、特殊な機械の調整、修理をしている。年に何度かはまとまった日数帰って来るが、ほぼ一年中どこかへ出張のような仕事だ。「その頃、また帰ってこれたらいいなぁ。」無邪気なようすのバートに母親が落ちついた口調で「バート、母さんね、近いうちに団長さんご夫妻に挨拶に行きたいと思ってる。」「そう?わかった。伝えておくね。母さんはこの近くの町で一回興行で見ただけだよね。僕がワンダーランドサーカスの虜になっちゃったあの時。」バートは小学生の頃を思い出す。すぐサーカスに入りたいと言ったら、父親が、キチンと学校を出てから、その時でもまだやりたければ行きなさいと言った。父親は子供のその時だけの思いつきだと思っていたが、バートは幼いなりに真剣に考えいた。
約束通り、高校を卒業して、サーカスの門を叩いた。入団にあたりは、手紙を託しただけで顔を合わせての挨拶はしていない。自分の責任でちゃんとやって欲しいからだと両親はバートに言っていた。
母親は、バートの食事の支度をしながら、久しぶりの里帰りの息子と他愛もない話をしながらも、時折、テーブルに置いたお土産の美しい品を見るには不似合いなけわしい表情をしていた。バートは母のその姿がとても気にかかり、迷ったけれど、帰り際に「僕の思い過ごしだといいんだけど、母さん、あのオルゴールを見るとなんか辛そうな顔になってる気がするんだ。ちがう・・・?」母親は笑って普段の様子で「何言ってるの。そんなことないわよ。さぁ、これ、荷物になるけど、持って行きなさい。」果物と手製の焼き菓子の瓶が入った袋を手渡し「今日は帰って来てくれて、ありがとう。素敵なお土産、ありがとう。」別れ際に涙目になって笑っている母親の様子は、里帰りして、サーカスに戻る時はいつもそうなんだけど、今日はなんだかどこか違うような気がすると思いながら「身体に気をつけてね。また帰って来るから。」母親はバートの両手を握り、何度も頷いてから玄関の戸を開けて息子を送り出した。

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by kigaruni_eokaku | 2018-09-16 07:53 | 物語 | Comments(0)

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