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明日のチケット(第29話)雪雲劇場2

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「増えた?」バートはランチを前にしても、手をつけず、ポツリと呟く。ジャックも一旦フォークを置く。「そうだ。自分が大好きな人が家族として増えた、お前はそう思えばいいんだ。それから、どんな顔していいかわからないって言ってただろう?」「うん。」「とりあえず、その顔は、違うな。」沈んだ様子のバートにジャックがビシッと言う。「そんなこと言ったって・・。」「過去を変えることは誰にも出来ない。お前を育てた母さんがしたことは、バートが申し訳無く思って落ち込む事じゃない。お前がみんなを好きで大事に思っているように、みんなもお前の事を大事に思ってる。『家族』は全員、今回の件で、一番バートが傷ついてるって心配してる筈だ。お前が辛そうにしているのを見たいわけがない。過去は変えられないが、これから先は変えられる。お前次第だ。」「僕次第って・・・。」「団長さんと奥さんのことは、サーカスに世話になりだしてからは、元々親みたいに慕ってたんだろ?」「うん。」「それでいいし、育ててくれた両親のことも、これからも大事にすればいいだろう。どっちもお前にとって、大事、それでいいだろう。何も悩むことない。お前はこれまでと同じように振舞っていればいいっておれは思うけど、ダメか?」バートはジャックをじーっと見て、しばらく考え、「僕が辛そうにしていたら、母さんはきっと、今もすでに十分苦しんでるのに、また何倍も辛くなるよね・・。団長とケイトも、今、僕が辛いのは自分たちのせいだって、変えられない過去を無駄に後悔して、辛くなる・・・よね・・・。」「そうだ。お前の幸せを『家族』は思ってる。でもな、平気なフリはするな。納得して元のお前に戻らなきゃ。」「・・・納得か。」「ああ。自分が引っかかってることはクリアにしていかなきゃな。すぐには無理だろうが、なんか言いたいことあったら聞いてやるから。なんでも言え。」バートは顔をあげて「ジャックって結構良い人なんだね。」「おい。こんな良い人捕まえて、失礼な。おれをどんな奴だと思ってたの。」パシっとテーブルを叩いた。バートは表情を和らげて、「ありがとう。ジャック。食べる。」ちょっと涙目でバートが笑ってランチに手を付けたのを見てジャックもニヤリと笑って、「人の金で食う飯は格別にうまいぞ。」バートの鼻先にスプーンをかざした。「恩に着せないの。」顔を見合わせて笑った。

「えー!?なんでそんなとこにいるのよ!」サーカスでは、マーメイドが顔色変えて、テントで右往左往。学校にいくティムと交代して、サラの面倒を見ていたのが、ちょっと目を離した隙に、サラはとんでもなく高い所に登ってしまい、上から手を振っている。「マーメイド〜、見て見て〜ここはすっごいよ〜サラも、ブランコ乗れるよ〜」「ダメ〜!身を乗りださないで〜!危ないからー!きゃーもうーどうしましょう。」サラはてっぺんでちょこんと座って、脚をブラブラしだす。マーメイドは両手を頬に当てて上を見上げるばかり。「誰か呼んでこないと、でも、サラをほっとけないし!きゃー。」
サラは無邪気にマーメイドにまた手を振った。

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by kigaruni_eokaku | 2018-11-27 21:09 | 物語 | Comments(0)

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