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明日のチケット(第6話)雪雲劇場2

b0314689_22080378.jpegモヤっとした感覚の霧が晴れて、ジャックが頭を動かすとピリっ!「あ。痛っ。」気がつくとマーメイドの、派手なピンクや紫でコーディネートされたベッドに横になっていて、目を開けると「気がついた?大丈夫?」(ん?ん?)「細くなってる。マーメイド。」思わずボソッと呟くと目の前の人は、笑いながら「マーメイドじゃなくてごめんなさい。私はソフィアです。あなたは銀行の方ですよね。父と母がお世話になっています。私、団長の次女です。」「ジャックです。」(おれは一体どうしたっけ?あの、マーメイドがぶっ倒れて来て・・・。)ジャックが思い出そうと黙っていると「マーメイドがね、あなたに、もうちょっとで大怪我させてしまうところだったって。ごめんなさいって。」「で、マーメイドは。」(正直、どうでもいいんだが。)「美容院の予約があるからって、私にあなたの事をお願いって急いで出掛けて行ったわ。」(絶句・・・。)「たまたま他の団員のメンテナンスに来ていたドクターが、診てくださって大事ないって。もし気になることがあったら、いつでも来なさいって、おっしゃっていたわ。」ふわりとソフィアが笑う。ジャックはこの愛らしい賢そうな次女ソフィアの様子にキョトンと彼女を見る。「きみは、なんのパフォーマンスをしているの?」「私は少し前に稽古中に事故してから、サーカスには出ていません。」言葉の内容とは違い、吹っ切れた明るい表情だったが、ジャックはその奥の方にある何かを感じて「それは気の毒に。きみならきっと、ステージで映えるだろうに・・・。」ソフィアは照れ笑いとも、諦めとも取れる表情で、「ありがとうございます。ジャックさん、うちのサーカス、ご覧になられたこと、ありますか?」ジャックはバートに言ったのと同じように「さんは要らないよ。いいや、見たことない。」「どうして?」「私は融資担当者だから、私見が入っちゃいけないからね。帳簿が全てを語ってる。お友達だから、助けてやりたいなんてなったら、この仕事、ぐちゃぐちゃになるからね。」ソフィアは丸いきれいな目を大きくして、「そうなんですね。プロですよね。」ジャックはベッドから起きて、そのベッドの派手さにまた驚いてから、服をきちんと整え、立ち上がる。ソフィアはちょっと心配そうに「本当に大丈夫?」「はい。このベッド見たら、バッチリ目が覚めた。そろそろ銀行に帰らないと。」腕時計に目をやる。「あなたもプロなら、」ジャックは時計からソフィアに目をやる。「私たちもプロです。一度、サーカスを見てください。お願いします。」真剣な彼女の眼差しに吸い込まれそうになる。「あ・・・まぁ・・・考えておきます。」ジャックの一言にソフィアは一変して華やかに笑みして、「どうーか、よろしく。」ステージのアンコールのときにする、踊りのような美しいポーズのお辞儀をした。(とってもきれいだ。)ジャックがポカンとしていると、「じゃあ、私、夜の部の支度がありますから、行きますね。ジャック、また!」テントの方へ走って行った。「勿体ない。彼女がサーカスのパフォーマンスに出ていないなんて。」思わず声に出して独り言を言ってしまう。と、遠くから美しい歌声。(ヤバイ!)「この声は、マーメイド?!」ジャックは、全力疾走で、サーカスを飛び出した。
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Commented at 2018-09-08 05:54
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kigaruni_eokaku at 2018-09-08 07:48
ですね!早速直しておきます(苦笑)。うっかりで困ります。月花は登場人物激少ない物語だったから。今回は気をつけなきゃ(^_^;)
ありがとうございます。
雪雲
by kigaruni_eokaku | 2018-09-07 22:58 | 物語 | Comments(2)

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